こんにちは、理学療法士の小柳です。

もう、三月も中旬でお彼岸の季節になりましたね。

また、あと少しで年度も変わり新しい環境になるかたもいらっしゃると思います。

今回は、イライラしやすいことを改善させる技術であるアンガーマネジメントについて勉強してみました。

怒り=アンガーについて

『Anger』とは、英語で怒り・憤りという意味で、『アンガーマネジメント』とは怒りに対して対応する技術のことです。

ただ、怒りと言っても人が怒りを感じる理由は人それぞれ様々だと思います。

例えば『電車が事故で遅延してしまう』『人から同じことを何度も言われる』時などにイライラすることがあるかもしれません。

私は、『スマホの通信制限がかかってしまった』時にイライラしている・・・かもしれません。笑

ここからは、怒りのメカニズムについて説明をしていきます。

怒りの出現には、『~べき』という、自分の大事にしている信念や価値観が関わります。

その、『~べき』が、損なわれる場合などに人間は怒りという感情を抱くとされています。

例えば、車の運転をしているAさんが、割り込みをしている車をみて怒りを感じました。

その時の怒りが発生する考え方は、下図のようになっていたかもしれません。

 

 

皆さんの身体には怒りを感じた時にどんな反応が起きていますでしょうか?

人間が不快感や怒りなどを感じたときには、脳にある扁桃体という場所が興奮していると言われています。

扁桃体の興奮から、体の中を伝達して副腎からアドレナリンというホルモンが分泌されて交感神経が優位になります。

交感神経とは循環・呼吸・体温調節などを担っている神経で、運動神経や感覚神経とは別に自分でのコントロールはできないとされています。

怒りで交感神経が優位になった際は、心拍数が早くなる、呼吸数が増加する、筋緊張が向上しすぐに動ける準備が身体で起こります。

動物では、このようなすぐに動ける準備のことを『闘争-逃避反応』と呼び、敵が来た時に戦うか倒されないように逃げるために、動く準備が必要とされています。

人間も同じように、戦ったり、その場から逃げ出したりすることが出来たら、いいんですけどなかなか出来ないですよね。

そんな時に怒りの衝動に行動を任せない方法として、ここでは『ストップシンキング』という方法をご紹介します。

『ストップシンキング』とは、頭の中に空白を作って怒りに反応してしまうことを止めるアンガーコントロールの手法で、怒りが生じた時に起きた出来事や言われた内容に対して自分の心の中で『Stop!!』とブレーキをかけて一旦、全ての思考を止めるという方法です。

この手法ができることで、怒りによってカッとなり強い言葉で言い返したり、相手を非難するような言葉を出しにくくなると言われています。

つい、カッとなって言い返してしまうと相手もより不快な気持ちになってしまい、関係が悪くなるだけでなく周りの空気まで悪くなってしまうから、より気をつけて行きたいですね。

怒りの衝動が落ち着いた後は、自分の人生の中で感じた怒りの中で『0-10』のどれくらいの怒りだったかを考えると怒りを客観視できると言われています。

皆さんも、いろんな場面でイライラしてしまうことがあるかもしれませんが、よかったらアンガーマネジメントに挑戦してみるとイライラも少なく過ごせるかもしれませんね。

理学療法士 小柳

参考・引用書籍

アンガーマネジメント入門:安藤俊介