こんにちは、理学療法士の中村です。

整形外科クリニックで最も多い疾患の1つに、”腰痛”があります。

腰痛の原因はさまざまありますが、原因の1つに”体幹のインナーマッスルの低下”があります。

今回は、腰痛のリハビリで用いられる体幹のインナーマッスルのエクササイズについて紹介したいと思います。

体幹のインナーマッスル 腹横筋

筋肉には、表面の筋肉と深い筋肉があります。

表面の筋肉をアウターマッスル、深い、身体の奥にある筋肉をインナーマッスルと言います。

インナーマッスルは関節を安定させるために働く筋肉で、体幹のインナーマッスルは腰椎を安定させるために働くと考えられています。

アウターマッスルばかり働いて、インナーマッスルが働いていない時に腰痛になりやすいです。

体幹の前面・側面の筋肉には、腹直筋(ふくちょくきん)、内腹斜筋(ないふくしゃきん)、外腹斜筋(がいふくしゃきん)、腹横筋(ふくおうきん)があります。

インナーマッスルは、腹横筋になります。腹横筋は表面からは見えません!

腕を動かしたり、足を動かしたりする前に、腹横筋が先に働くことが研究で明らかにされており、腰痛がある患者さんの中には、腹横筋がうまく働かないことが腰痛の原因になっていることがあります。

ドローイン(別名:アブドミナルホローイング)

腹横筋の代表的なエクササイズです。

方法

  1. あおむけ、両膝を曲げて、指を骨盤の前にある骨の内側に置きます。
  2. 息を吐きながら、下っ腹を背中方向にゆっくり引き込み、腹横筋が収縮するのを感じとります。

    置いてある指を強く押し返すように力が入ってる場合、内腹斜筋が収縮している可能性があります。脊椎、肋骨、骨盤が動かないように気をつけましょう。

    あおむけで上手くできない場合は、ポジションを変えて行います。

体幹のインナーマッスルのエクササイズ

インナーマッスルは関節を安定させるために重要で、腹横筋を収縮させるドローインは腰痛のリハビリでも行われることが多いです。

ただし、注意したいこととして、ドローインをすれば良くなる・・・腰痛が良くなるわけではないことです。

段階的にエクササイズを変える必要があります。例えば、あおむけでの腹横筋の収縮ができたら、次は、座位・立位姿勢での収縮を行います。そして、実際に腹横筋を収縮させながら”動作”を行ないます。

腰痛の原因の1つである体幹のインナーマッスルについて説明しました。

腰痛の原因には筋力以外にも、 良くない姿勢や体の使い方、柔軟性の低下、心理的要因(不安、恐怖、ストレス)、また、仕事での作業習慣や作業環境、生活習慣など、さまざまあります。

当院では、理学療法士が一人一人のお身体の状態を評価し、目的に合ったエクササイズを行なっています。

腰痛でお悩みの方、理学療法士によるリハビリテーションを受けたい方、保谷駅徒歩2分の当院までお気軽にいらしてください。