
こんにちは、西東京かとう整形外科の理学療法士 小柳智哉です。
7月も半ばを過ぎて、学生さんは夏休みに入った頃ですね!
また、お天気が良い日も増えてこれから、夏真っ盛りのシーズンに突入します!!
ですが、夏になると『熱中症』や『脱水症状』など身体にとって負担がかかることがたくさんあります。
昨年、ブログで『熱中症にご注意を!!』という内容で紹介させていただきましたので、
今年は、脱水症状について解説しようと思います。ブログを読んで、夏の体調管理に気を付けていきましょう!
身体は6割以上水で出来ている!
タイトルに書いた通り、人間の体重の6割以上(2/3)は水分で出来ていると言われています。
例えば、65Kgの私では43kg程度が水分と、身体の中にたくさんの水分が含まれています。
この水分は、体液(血液やリンパ液)や組織(筋肉や臓器)などに蓄えられていて、いろいろな形で使われていきます。
使われた水分は、尿や便などの排泄物や汗などに変わって、1日で2.5リットルも排出されていきます。
身体の中に水分が足りなくなると、脳や筋肉など身体の臓器が働かなくなり、『脱水症状』が起こります。
脱水症状の特徴
では、実際に脱水症状が起きている場合には、どのような症状が出るのでしょうか?
主な症状としては
体重の2%程度の水分低下で口の渇き、ぐったりする(衰弱)など
体重の7-14%程度の水分低下で発熱や神経系の異常
体重の15%以上の低下で亡くなってしまう可能性が高くなります。
医療現場では、皮膚の状態をツルゴールという評価を行います。
これは、前腕や胸骨上の皮膚を摘んで離したあと、
2秒以内に皮膚の状態が戻れば正常、戻らなければハンカチーフサインと呼ばれ身体の水分量低下を示します。

みなさんも、チェックしてみてください。すぐに皺が戻らない場合は水分補給を行いましょう!!
脱水症状の対策
基本的な対策は、当たり前のことですが
しっかりと食事をとること、水分補給をすることが重要です。
水分は、食事と飲水の2つ合わせて、排出される2500mlを摂取して身体の水分を保つ必要があります。

飲水だけでは、1日に1200ml程度を飲むことが推奨されています。
これは、コップ5-6杯分に相当します。かなり多い量ですが、3度の食事と寝起き・起床後・3時のおやつなどで1杯ずつ飲むと6杯摂取ができます。
もしも、日常生活やスポーツ場面など「喉が渇いたな、、、」と思った時には、もう身体の水分は1-2%不足している状態なので、
喉が渇いたなと思う前に『コップ1杯』の水分を摂取することをお勧めします。
また、炎天下の中でスポーツ活動などたくさん汗をかいている場面では、水分だけではなく
ナトリウムを含んだ、スポーツドリンクや塩飴などの対策をすることで血液中の濃度を適切に保ち脱水症状を防ぐことができます。
成人されている方への注意点として、この時期は暑くてビールなどのアルコールが美味しく感じる時期ですが、
アルコールには利尿作用があるため、摂取した以上の水分を排泄してしまうため水分補給にはなりません。お酒だけでなく、お水も飲むことをお勧めします。
今回は、脱水症状についてまとめて紹介をしました。
理学療法士は、筋肉や骨のことだけでなく、生理学など身体の中のことも学んでいますので運動の時だけではなく、日常での身体の疑問などあればご相談に乗れると思います。
ご相談などあれば、保谷駅から徒歩2分の西東京かとう整形外科にお越しください。
参考書籍
標準瀬理学療法学・作業療法学 生理学第3版