
こんにちは、理学療法士の小柳です。
今日の内容は、長く歩いたり、朝の1歩目で踵が痛む事が多い『足底腱膜炎』についての紹介です。
年齢層は40〜60歳代の中高年が多いとされていますが、ランナーやスポーツをされている方、長い時間立っている方など、
年代を問わずに生じる、足の代表的な疾患となっています。
簡単な治療もお伝えしますので、踵の痛みで悩まれている方はぜひお試しください。
足底腱膜とは?
まず、足底腱膜の解剖についての解説です。
足底腱膜は、足の指を曲げるための筋肉がたくさん束になり『腱膜(fascia)』に包まれている部分のことを指します。
踵から指先まで付着していて、足裏に体重をかけることでグッと伸びてストレス(負荷)が
加わる場所でもあります。


この足底腱膜に伸びるストレスが『繰り返し』『長期間』にわたり加わるため、 足底腱膜に小さな傷ができてしまい痛みになってしまいます。
傷ついた期間が長引くと、踵の骨に骨棘(骨の変化)が生じたりと、レントゲン上での変化も著明になっていきます。
足底腱膜炎の治療方法
治療方法にはさまざまな種類がありますが、大きくは手術(観血療法)と保存療法の2種類があり、
一般的には80-90%が保存療法で改善が見られるとされています。
保存療法には以下のようなものがあります。
1.リハビリ
2.装具療法(インソール)
3.ステロイド剤の注射
このような治療を6ヶ月以上行なっても、痛みや症状が改善しない場合に手術なども検討されていきます。
当院のリハビリでは、足に詳しいスタッフが『足の圧力測定』や歩きなどの動作を評価しながら
繰り返し加わっていた足底腱膜へのストレスを減らす、正しい歩き方や必要な筋力・関節の動きを確保する治療を行なっていきます。
リハビリに通うだけではなく、ご自宅で痛みの症状を改善できるようにホームエクササイズもお伝えしております。
また『スポーツの大会が近い』『仕事でたくさん歩く』方などは、より早く足の痛みを軽減するために
ご自身の足に合わせたオーダーメイドインソールを作成することもあります。
インソールを作成することで、足底腱膜にかかる刺激を減らし、正しい体の使い方/歩き方ができるように誘導をしていきます。
足底腱膜炎のホームエクササイズ
足底腱膜に対するストレッチはさまざまなものがありますが、簡単に行えるものを1つご紹介しようと思います。
足底腱膜は、踵から指先に向かって扇状に走っています。
踵から上は、下腿三頭筋やアキレス腱と繋がりがあるため、アキレス腱と足底腱膜を同時に伸ばすことでより効果的という報告があります。
以下に紹介するストレッチは、足底腱膜とアキレス腱を同時に伸ばせるストレッチになっているのでぜひやってみてください。
回数や時間は、1回を30秒間×3セット 理想的には毎日行なっていただければと思います。

もし、痛みが強い場合や徐々に悪化している場合は、医師の診察を受けて症状を確認していただくことをおすすめします。
当院では、リハビリに合わせて理学療法士が患者さんの足に合わせたオーダーメイドインソールの作成を行い、
痛みの軽減や、再発の予防まで確認をしていきます。
朝の1歩目や長時間の歩きで踵の痛みが気になる方は、保谷駅より徒歩2分の当院へお気軽にお越しください。
小柳