
こんにちは、理学療法士の玉田です。
皆さんもこれまで、通勤中やスポーツ中に足首を捻挫してしまった方がいらっしゃるのではないでしょうか?
「前に捻挫した時は、2~3日したら痛みが引いていたから今回も大丈夫だよね。」と思ってしまうことも多いかと思います。
今回は、様々なスポーツやトレーニングの中でも発生頻度の高いと言われている足首の捻挫について紹介していきます。
“ただの足首の捻挫?”実は靭帯損傷しているかも
ただの足首の捻挫と思われる事も多い、正式には足関節外側靭帯損傷といいます。
足関節外側靭帯とは、足関節(足首)の外側の骨と骨を繋ぐ前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯の3本の靭帯の事です。

足関節外側靭帯損傷は、段差やスポーツ活動中に足関節の可動範囲を超えて内側に大きくに捻る事で、外側の靭帯や関節包が伸びてしまったり部分的に断裂してしまう事で生じます。
症状としては、疼痛や腫脹、皮下出血、圧痛を主として可動域制限(動かしにくさ)筋力低下やバランス能力機能の低下があります。
靭帯損傷した直後は、疼痛や腫脹の軽減を目的にアイシングやを行います。
また、足関節の底屈(ていくつ)によって、損傷した靭帯に伸張ストレスが生じる可能性があるため、足関節を底屈-背屈0°でテーピング固定をすることで損傷した靭帯に更なる負担をかけにくい状態を作ります。

足関節外側靭帯損傷後は、痛みで足に体重をかけれないことやテーピングでの固定によって筋肉が固くなることで足関節の背屈(はいくつ)制限が起こります。
足関節の背屈が制限されることで、つま先が外に向き(Toe out)膝が内側に入る(Knee in)動きとなりやすく、膝への負担にも繋がります。
歩く動作やしゃがみ込み動作で足関節前方に痛みやつまり感が出現する事があるため、硬くなった筋肉のストレッチや力の弱くなった筋肉の筋力トレーニング、歩行や動作の修正を行っていく必要があります。
足関節外側靭帯損傷後の可動域制限として運動時の足関節前面の疼痛や慢性的に足関節不安定になってしまい、繰り返し損傷してしまう場合もあります。
「ただの捻挫」と思われがちですが、靭帯の損傷の程度によっては痛みが長引くことも予想されます。
痛みで歩く事が難しい方に、松葉杖の貸し出しも行っておりますので、足首を捻挫してしまった場合は、当院へご相談ください。